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201105dakesawa

2011年5月岳沢合宿

GWの岳沢―今年の雪の多さは異常だった

期日 2011年5月3日~5日

メンバー dai、kune、hiro(信高),yama、mitoro、sato(崑崙遠征隊),nannbo(福井)

5月3日から5日、2泊3日の日程で岳沢に入った。メンバーは今夏の遠征隊員6名 (dai、kune、hiro、yama、mitoro、sato)である。遠征前の組織的な雪上合宿はこれ が最後となった。場合によれば7連休と喧伝された今年のGWだったが、前半は山岳遭 難事故が多発した。そんな中、十分知り尽くした山であるが故に、細心の注意を払って 入山した。

3日、上高地に到着して出発準備をしていると、一足先に到着したGDMのメンバー から声を掛けられる。先方は11名という大部隊。宮本先生をはじめ、見慣れた顔が約 3分の2。8時15分、こちらも入念に準備をしてから追いかけた。10時50分岳沢 のテントサイトに到着。天気予報では、安定するとのことだったが、昼頃から乗鞍に雲 がかかりはじめ、一気にあたりを覆い、雪模様の天気となった。そんな中で、ロープワ ークの確認と雪上訓練を行ない、明日の偵察を兼ね、上部の様子を偵察する。天狗沢に も奥明神沢にも最近出たと思われる雪崩のデブリがあった。いずれの沢にも上部にはま だ落ちていない雪があり、決して油断できない状態である。昨年も比較的雪が多かった が、今年の雪の多さは特筆ものである。雪の状態は例年より2~3週間は遅れている感
じといえばいいだろうか。連休前半各地 で雪崩が起こったのも納得できる。現に 岳沢小屋で聞いて見ると、奥明神沢の雪 崩も27日に発生したものであるという ことであった。

3日夜のミーティングで、沢に入るの が気持ち悪いという意見もあったので、 訓練優先、登ることは二の次として、状 況によれば適当なところで切り上げてピ ストンしようということで、4日は昨年も登ってルートがよくわかっている南稜に取り付くことにした。

南稜 トリコニー上部の痩せ尾根を行く

明けて4日、5時にテントサイトを出る。
およそ1時間で南稜の下部に到着。夜半には雪も止んでいたが、好天とも言えない 天気である。昨年と同じルートを辿って尾根の右側のルンゼ状の斜面を登って南稜に取 り付いた。暫くは、雪とブッシュの混じった尾根を登っていく。今回は積極的にロープ を使おうということで、トリコニーの第1峰を2パーティがコンテで登る。まずhiroが トップdaiセカンドで通過、その後mitoroトップ、satoミッテル、yamaラストで越える。

kuneさんは、NBSカメラの撮影役となってもらう。一時的ではあったが、結構雪が強くなり、気温も下がってきた。トリコニーを越えたところで当初 計画の通り、戻ろうかとも思ったが、雪も積もるほどではないまま止んだ。加えて気温 が低く雪が締まった状態のままであったので、登り切って奥明神沢を回っても大丈夫だろうと判断し、そのまま頂上を目指した。
頂上に出るころには天候も回復し、3190 mからの眺望も楽しめた。その後は、吊り尾根を慎重に辿り、前穂経由で奥明神沢を下った。

左後方は明神岳

遠征隊にサポートとして参加を希望している福井県の南保昭雄さんが夕刻から合流した。彼はヌルさんの友人で新疆通である。福井県の高体連登山部ではないが、高校大学 時代と山登りをしていたということだった。

5日は、そのnannboさんを加え、kune、mitoro、satoとともに 西穂沢から西穂に登った。dai、yama両氏はテントキーパーを申し出た。西穂沢にとりついてしばらく登ったが、雪上には慣れていないようでnannboさん の足取りがややぎこちない。登りはともかくこの堅い斜面での下山は困難が 予想されたので、リーダーとして早い段階での下山やむなしとの判断をした。kuneさんには申し訳ないと思いながら西穂山頂にて、奥穂をバックにnannboさんとの同行下山をお願いし、下から二人にサポートを頼み、若手2人と私は山頂を目指すことにした。

今夏目指す「ヤズィックアグル」峰の登攀は尾根ではあるが、写真で見る限り、この状態をもう少し傾斜をきつくし、長くし、さらに高所という条件を付加したものといえるだろう。そういう意味で、僕自身は本番をシミュレーションし、頭の中でイメージ化しながら登った。5時にテン場を出発し、途中の二股は左股にルートを取り、7時45分にはコルに到着。その後稜線を15分で西穂山頂着。2時間半の速攻登山。3日間のうちでは最も天候が安定し、雪も締まってアイゼンが気持ちよく決まる快適な登攀となった。

連休後半は比較的天候は安定していたが、前半の事故が多発した影響もあってか、岳 沢も例年に比べテント数も少なく、静かであった。下山後は、波田町の竜神温泉せせらぎの湯で汗を流した後、隊員会議を行なって解散した。
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